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月経不順・無月経

月経不順・無月経

月経とは

月経は、女性が卵巣で成熟した卵子を排出する、いわゆる「排卵」を起こし、その際に妊娠することなく、排卵した後の約2週間目に子宮内膜が剥がれて出血するものです。ですので、排卵が起こらない出血は全て不正出血です。これを月経と思い違いしている方も多いようです。

私たちは、月経が乱れた場合・月経が遅れた場合は、まずは妊娠のエピソードが無いか確認してまいります。案外、気づかない妊娠も多いのです。

妊娠が起こっていないと診断した場合は、後述の無月経・月経不順として診療を行います。

正常な月経の目安

正常な月経の目安

一般的に、正常な月経周期は25~38日、月経の持続日数は3~7日程度とされています。また、出血量は1回の月経で約50ml前後(ナプキンの交換が1日5~6回程度)とされます。

この目安から大きく外れる場合、月経不順と考えられます。月経はホルモンや体の状態を映す重要なサインであるため、注意が必要です。

主な月経不順のタイプ

1.頻発月経

24日未満の間隔で繰り返す場合を「頻発月経」といいます。出血の回数が増える一方で、無排卵性出血の可能性や、排卵があっても黄体機能不全が起きていることがあります。

2.希発月経

39日以上3か月未満の周期で月経がくる場合を「希発月経」といいます。無排卵や卵胞期の延長が原因とされ、急激な体重の増減、精神的ストレス、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)、甲状腺機能異常などが関与していることがあります。

3.続発無月経

3か月以上月経がない状態を「続発無月経」といいます。ストレスによるものが多いですが、下垂体腺腫や甲状腺機能亢進症など病気が原因となる場合もあります。

4.過長月経・過多月経

出血が8日以上続く状態を「過長月経」、出血量が異常に多い場合を「過多月経」といいます。子宮筋腫や子宮腺筋症、血液凝固異常、ホルモンバランスの乱れなどが原因になることがあります。

主な原因

  • ホルモンバランスの乱れ(思春期、更年期、ストレス、急激な体重変化など)
  • 子宮や卵巣の病気(子宮筋腫、子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群など)
  • 内分泌疾患(甲状腺機能異常、下垂体腫瘍など)
  • ライフステージによる変化(思春期・更年期)

放置した場合のリスク

  • 不妊や流産の原因となる可能性がある
  • 長期間無月経が続くと、女性ホルモンの低下により骨粗鬆症のリスクが高まる
  • 子宮や卵巣の病気が進行してしまうことがある

受診の目安

■次のような場合は、早めの受診をおすすめします。
  • 月経が3か月以上ない
  • 周期が極端に短い/長い状態が続いている
  • 出血量が多すぎる/少なすぎる
  • 強い下腹部痛や貧血症状を伴う
  • 検査・治療について

    検査について

    月経不順や無月経の原因を明らかにするためには、いくつかの検査を組み合わせて行います。

    ■血液検査
    ホルモンの分泌状態(女性ホルモン、卵巣機能、黄体ホルモンなど)や甲状腺機能、下垂体ホルモンを確認します。貧血の有無も調べることがあります。
    ■超音波検査(経腟エコー)
    子宮や卵巣の状態を確認し、子宮筋腫、子宮内膜症、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)などの有無を調べます。卵胞の発育や排卵の有無も把握できます。
    ■基礎体温の測定
    自宅で毎朝体温を測定し、排卵の有無やホルモンバランスの状態を把握します。排卵があるかどうかの目安になります。
    ■その他の検査
    必要に応じてMRIやホルモン負荷試験などを行うこともあります。

    これらの検査を組み合わせることで、月経不順の原因が「ホルモンの乱れによるものか」「子宮や卵巣の器質的疾患によるものか」を見極めます。

    治療について

    治療は原因やライフステージ(妊娠を希望するかどうかなど)に応じて方法が異なります。

    ■ホルモン療法
    ピルや黄体ホルモン剤を用いて、ホルモンバランスを整えます。排卵障害がある場合は排卵誘発剤を使うこともあります。
    ■漢方薬
    冷えやストレス、体質によるホルモンバランスの乱れに対して用いられることがあります。体調全体を整えることで月経リズムの改善を目指します。
    ■生活習慣の見直し
    過度なダイエット、体重増加、不規則な生活、過労、ストレスなどが原因の場合、生活習慣を整えることで改善が期待できます。
    ■基礎疾患の治療
    甲状腺疾患や下垂体腫瘍、多嚢胞性卵巣症候群など、背景に病気がある場合は、その治療を優先して行います。

    月経不順・無月経は一時的な体調の変化による場合もありますが、婦人科疾患やホルモン異常が隠れていることもあります。気になる症状がある方は、自己判断せずに専門医へご相談ください。

    診療時間

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